流れるものは


1行め トマトを切る。生のトマトだ。皮を剥いてもいいし、剥かなくてもいいし、どっちでもいい。剥かない方が味が出る気がする。一口大にする。

2行め オリーブオイルで炒める。普通の油でもいい。水分が出たらスープを入れる。スープはインスタントのでいい。うどんスープが意外にも、よく合う。

3行め 溶き卵で仕上げる。卵がなければ特に入れなくてもいい。

皮を剥くときには熱湯でさっと茹でて水にとって剥く、と本などには書いてあるけれど、私は何かを茹でるために大量に湯を沸かす、というのがとても嫌いだ。何か知らないが、嫌いだ。

なので、トマトの皮を剥く時は、へたを取ってフォークに突き刺し、ガスの火であぶる。

すると、皮が焼けて、ぴちっ、と割れる。そこから適当に剥いていく。

それに、剥かなくたって別に構わないのだ。口当たりが良くないとか言うけれど、一口大にすれば特に気にはならない。皮にだって栄養がある。きれいに洗えばいいことだ。

このスープは、そんなに熱々でなくても、体が温まる。辛くしなくても、汗が出る。今年は暑くないけれど、それでもやっぱり暑くなる。

暑いときには熱いものを。といっても、あんまり熱々ではくたびれてしまう。このスープは不思議と冷めにくいから、料理の最初のうちに作っておいてもいい。

卵を溶くのも綺麗だけれど、仕上げの時にレタスをちぎるのもいい。器に盛ってから胡椒を振ると、もっと綺麗。

今年、2003年は冷夏になりそうだ。ちょうど十年前、1993年は、真夏のはずなのに長袖を重ねなければならない東京に2週間ほどいた。もともと東京は関西よりかなり涼しく、大阪に比べると2、3度低いし、湿気もあまり無い。クーラーの必要のない夜が、もともと関西より多い。だから冷夏となると最高気温が二十度前後になってしまう。雨も長く続いて、晴れた日は二日ほどしかなかった。

猛暑だったという1994年のことはそんなに覚えていないのに、雨の中震えながらコンビニに行ったことは、よく覚えている。コンビニの前では道路工事。交通整理の人が「お足元お悪いなか申し訳ございません」と余りにも丁寧だったので、かえって恐縮してしまった。そんな夏だった。

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